孫たちに、ほとんど毎日絵本を読んであげています。
私の部屋の、私だけが座る専用のソファーで、
私の膝にちょこんと座った女の子にひざ掛けをのせて、
ぬいぐるみを抱っこしながらの朗読。
今回は「うまれてきてくれてありがとう」を読んであげましたが、
これは、彼女のお気に入りで、もう何度も読んでいます。
それでも、読んでいると、我が子が幼かった日々を思い出します。
目頭を熱くしつつ、、、
生まれた病院でのこと。
毎日お土産を買って帰らないと2歳の息子が怒るので、ペロペロキャンディーの大袋を車に乗せておいて、毎日1本ずつ渡していたのに都度大喜びだったあの日。
若きサラリーマンで貧しかった頃でした。
幼稚園のお遊戯会は、親も子供といっしょにお遊戯させられるので、イヤイヤ行ったあの日の光景。
小学生になった彼は、親の欲目ではなく、天才的に演劇が上手く、会場から常に大喝采を浴びていたもの。
自慢げに、誇らしげに、ちょっと目頭を熱くしたあの日。
二人で魚釣りに行ったら、他の釣り師に「おねえちゃん」と呼ばれて、影で「おねえちゃんじゃないわっ!」と怒っていた息子ながら少女のように可愛かったあの日。
走馬灯のように思い出が駆け巡ります。
そんな息子は、昨年の4月、心臓発作で突然息を引き取りました。
なぜか・・・親よりも早く。
前の晩は、いつも外食にさそっても親といっしょを避けるのに、、、
一呼吸あって、
「うん、行こうかな」
「いっしょに行っとく」と納得したかのような返事。
こうして外食をした行きつけの店は、彼が居なくなってから行けなくなりました。
彼の人生最後の食事。
店までいっしょに歩く姿、孫達と楽しげに手を繋いで歩いていた後ろ姿。
これらの思い出が、私達をつらくさせます。
妻など、その店の途中まで歩いていっても、道端で泣き崩れてしまい、
もう、私達夫婦は、その店に行けなくなりました。
いくら可愛い孫でも、息子とは違います。
悲しみを紛らわす存在には、なりえません。
、、、違うのです。